麺の読み物

NOODLE NOTE

ベトナムの国民食「フォー(ライスヌードル)」 歴史から作り方までご紹介

アジアの麺料理といえば、日本のラーメンや中華の麺が真っ先に思い浮かびますが、ベトナム料理の「フォー」もその一角を担う人気メニューです。

フォーは、米粉から作られる平麺と牛肉または鶏肉のスープをベースにしたベトナムの代表的な料理です。

その歴史は古く、19世紀初頭にハノイまたはナムディンで誕生したとされています。独特の風味と軽やかな食感が、多くの人々に愛されている理由です。

今回は、フォーの起源から、その種類や調理方法、さらにはカロリーやアレルゲン情報など、フォーに関するさまざまな情報を詳しくご紹介します。

特に、ヘルシー志向やグルテンフリー食をお探しの方々には必見です。
フォーの魅力を存分にお伝えし、あなたの食卓に新たな風味を加える一助となれば幸いです。

 

1. フォー(ライスヌードル)の紹介

1-1. フォー(ライスヌードル)とは

「フォー」とは、米粉の平麺と牛肉または鶏肉のスープをベースにしたベトナムの麺料理です。ベトナム国内外で広く愛されており、その健康的な要素からも注目されています。米粉を使用しているため、グルテンフリーであり、消化に良いとされています。

1-2. フォー(ライスヌードル)の起源

1-2-1. フォー(ライスヌードル)の起源は定かではない

フォーの起源は定かではありませんが、ハノイまたはナムディンで19世紀初頭に誕生したと考えられています。ベトナム戦争後、多くのベトナム移民が世界各地に移住したことで、フォーは国際的にも広く知られるようになりました。現在では、ベトナム料理の象徴として、各国で親しまれています。

出典: 阮 安 (2017). ベトナム食文化史. 東京: めこん

1-2-2. フォー(ライスヌードル)はフランスのポトフシチューが起源

一説には、フォーがフランス植民地時代のベトナムでフランスのポトフシチューから進化したと言われています。この料理は、ベトナムの味覚に合わせてアレンジされ、独自の発展を遂げました。特に、牛骨スープを使用したフォーは、この影響を強く受けているとされています。

出典: ベトナム料理の起源と進化 (The Origins and Evolution of Vietnamese Cuisine)

2. フォー(ライスヌードル)のカロリー

2-1. フォー(ライスヌードル)のカロリーは約175kcal

フォーのカロリーは、使用する材料や調理方法によって異なりますが、一般的には以下のようになります。フォーは比較的低カロリーな料理であり、ダイエットや健康管理に適したメニューです。特に野菜やハーブを多く使用することで、栄養バランスが整います。

フォー(ライスヌードル)単体

  • 1人前(125g):約175kcal
  • 100g:約140kcal

具材付き(肉類、玉ねぎ、もやし、バジル等を入れた場合)

  • 鶏肉フォー:約300~400kcal
  • 牛肉フォー:約350~450kcal
  • 野菜フォー:約200~300kcal

トッピング

  • もやし:約10kcal
  • レモン:約5kcal
  • バジル:約5kcal
  • パクチー:約5kcal

参考情報: カロリー計算サイト「カロリーSlism」

2-2. フォー(ライスヌードル)のGI値は約51です

フォーはGI値が低めであり、血糖値の上昇が緩やかです。これは、白米(約64)や食パン(約75)よりも低く、玄米(約55)と同程度です。ダイエット中の方や糖質制限をしている方にも適した食品と言えるでしょう。

参考文献: 麺類の糖質量一覧

2-3. フォー(ライスヌードル)のアレルゲン

2-3-1. 米粉のみで作られた麺にアレルゲンはありません

フォーの麺は、米粉のみで作られているため、一般的にアレルゲンが含まれていません。グルテンフリーであり、小麦アレルギーの方にも適しています。

2-3-2. 小麦粉が入っている麺があるので注意が必要

フォーの麺は、米粉で作られることが多いですが、小麦粉が含まれているものもあります。特に市販のインスタントフォーなどには小麦粉が含まれている場合があるため、パッケージに記載されたアレルギー表示を確認することが重要です。

参考情報: 食物アレルギー情報サイト「食物アレルギーナビ」

3. フォーの種類

3-1. フォーボー (Phở bò)

牛肉と牛骨スープを使ったフォー。牛肉は、生肉、焼き肉、煮込み肉など、様々な部位や調理法のものを使用することができます。牛肉の旨味が溶け込んだスープと、柔らかい牛肉の組み合わせが絶妙です。

3-2. フォーガー (Phở gà)

鶏肉と鶏ガラスープを使ったフォー。鶏肉は、茹でたもの、揚げたもの、焼き鳥など、様々な調理法のものを使用することができます。鶏肉の優しい味わいと、あっさりとしたスープが特徴です。

3-3. フォーチャ (Phở chay)

野菜と野菜スープを使ったベジタリアン向けのフォー。豆腐、きのこ、野菜など、様々な具材を使用することができます。ヘルシーで食べ応えも満点です。

3-4. フォーボーヌン (Phở bò viên)

牛肉の団子と牛骨スープを使ったフォー。牛肉の団子は、つなぎを使わずに牛肉をすり身にして作ります。弾力のある食感と、牛肉の旨味が凝縮された団子が特徴です。

3-5. フォーガーヌン (Phở gà viên)

鶏肉の団子と鶏ガラスープを使ったフォー。鶏肉の団子は、つなぎを使わずに鶏肉をすり身にして作ります。柔らかい食感と、鶏肉の優しい味わいが特徴です。

3-6. フォー xào (Phở xào)

フォーの麺を炒めたフォー。牛肉、鶏肉、野菜など、様々な具材と一緒に炒めることができます。香ばしい香りと、食べ応えのある食感が特徴です。

3-7. フォーラン (Phở lăn)

牛肉の炒め物と牛骨スープを使ったフォー。牛肉は、レモングラスや唐辛子などの香辛料で炒めてからスープに投入します。スパイシーな味わいと香ばしい香りが特徴です。

3-8. クンフォー (Khun Phở)

フォーの麺に生春巻きの具材を巻いたフォー。生春巻きの具材は、エビ、豚肉、野菜など、様々なものを使用することができます。生春巻きの皮とフォーの麺の異なる食感が楽しめます。

3-9. フォー xào cay

太い米粉の麺と辛いスープを使ったフォー。牛肉、レモングラス、唐辛子などの香辛料を使用します。辛いものが好きな方におすすめです。

3-10. ミー Quảng (Mì Quảng)

太い米粉の麺とターメリックスープを使ったフォー。豚肉、エビ、野菜など、様々な具材を使用します。ターメリックの香りと風味が特徴です。

これらの他にも、フォーには様々な種類があります。地域やお店によって、独自のフォーを提供しているところもあります。

参考情報: ベトナム料理情報サイト「ベトナムガイド」

4. フォー(ライスヌードル)の調理方法

フォーの調理方法には炒める、茹でるなどさまざまな方法があります。一般的には茹でたフォーをスープに入れて食べるのが主流です。スープの旨味を最大限に引き出すために、長時間煮込むことや、ハーブやスパイスを上手に活用することがポイントです。

5. フォー(ライスヌードル)に合う具材

5-1. 肉類

5-1-1. 牛肉

フォーボー(Phở bò)など、牛肉を使ったフォーは、牛骨スープとともに濃厚な味わいを楽しむことができます。牛肉はスライスしてスープに浸すことで、肉の旨味がスープに溶け込み、フォー全体の味わいを深めます。また、脂身の少ない赤身肉を使用することで、カロリーを抑えつつ、豊富な鉄分とタンパク質を摂取できるため、栄養バランスも優れています。

5-1-2. 鶏肉

鶏肉を使ったフォーガー(Phở gà)は、鶏ガラスープのあっさりとした風味が特徴です。茹でた鶏肉は柔らかく、スープとの相性も抜群です。また、鶏肉は低脂肪・高タンパクで、ビタミンB群やセレンを多く含んでいるため、健康を意識した食事にも適しています。鶏肉の部位や調理法によって、さまざまな食感と風味を楽しめるのも魅力です。

5-2. 海鮮類

5-2-1. エビ

エビを使ったフォーは、海の風味を加えることで、よりさっぱりとした味わいになります。エビは低カロリーで高タンパク質な食材であり、フォーに加えることで、ダイエット中の方にもぴったりです。特に、新鮮なエビを使用することで、プリプリとした食感がスープの美味しさを引き立てます。

5-2-2. イカ

イカを加えたフォーは、独特の風味と噛みごたえのある食感が楽しめます。イカは、タウリンやビタミンB12、セレンを豊富に含んでおり、健康維持に役立つ食材です。フォーにイカを加えることで、スープに旨味が加わり、より深い味わいが楽しめます。

5-3. 野菜類

5-3-1. もやし

もやしは、フォーのトッピングとして定番の野菜です。シャキシャキとした食感が特徴で、スープに入れることでフォーの食感に変化を与えます。もやしは低カロリーで、食物繊維が豊富に含まれており、消化を助ける効果も期待できます。

5-3-2. 玉ねぎ

玉ねぎは、スライスしてフォーに加えることで、スープに甘みと風味を加えます。また、玉ねぎには抗酸化作用のあるケルセチンが含まれており、健康に良い効果をもたらします。生のまま加えることでシャキシャキとした食感を楽しむことができ、スープの熱で軽く火が通ることで甘みが引き立ちます。

5-3-3. ねぎ

ねぎは、フォーの風味を引き立てるアクセントとして欠かせない具材です。刻んだねぎをトッピングすることで、スープの味に深みを与え、爽やかな香りが広がります。ねぎはビタミンCやカロテンを含んでおり、免疫力を高める効果も期待できます。

5-3-4. バジル

バジルは、フォーに爽やかな香りと風味を加えるハーブです。特にベトナム料理では、フレッシュなバジルの葉がスープの味わいを引き立てます。バジルは抗炎症作用があり、消化を助ける効果もあるため、フォーに加えることで、味だけでなく健康効果も高まります。

6. フォー(ライスヌードル)の麺のその他の調理法

6-1. 茹でる

一般的なフォーの食べ方。茹でることで麺の弾力とスープの風味が活きます。

6-2. 揚げる

乾燥したフォーの麺を揚げると、クリスピーなスナックやサラダのトッピングとして利用できます。この方法では、麺が瞬時に膨張し、パリパリとした食感になります。

6-3. 炒める

フォーの麺を使った炒め物は、野菜、肉、またはシーフードと一緒に麺を炒め、醤油やオイスターソースで味付けすることがあります。香ばしい香りが食欲をそそります。

6-4. サラダ

茹でたフォーの麺を冷ましてから、生の野菜、ハーブ、ナッツ、ドレッシングと混ぜ合わせてサラダとして提供することができます。冷やしても美味しいです。

7. フォーのおすすめレシピ

おすすめは鶏肉を使ったフォーガー (Phở gà)です。

材料

  • はしづめ製麺 ライスヌードル(国産米) 1人前
  • 鶏もも肉 1枚
  • はしづめ オリジナル塩スープ 1袋
  • ナンプラー 大さじ2
  • もやし 100グラム
  • 小ねぎの小口切り 適量
  • パクチー・好みで 適量
  • ミントの葉・好みで 適量
  • こしょう・好みで 少々
  • レモンのくし形切り・好みで 適量

作り方

  1. 鍋に水を入れ、鶏肉を入れて火にかける。鍋底から少しフツフツとしてきたら弱火にし、アクを取りながら、沸騰しないように15~20分茹でる。
  2. 鶏肉を取り出し、水気を切って食べやすい大きさに切る。
  3. 別の鍋に湯を沸かし、沸騰したら、もやしと「はしづめ製麺 ライスヌードル(国産米)」を表示の時間通りに茹でる。
  4. 「はしづめ オリジナル塩スープ」を器に入れ、お湯を注ぎ、ナンプラーを入れる。
  5. 茹で上がったもやしとフォーをざるで水気を切り、スープへ入れる。
  6. 鶏肉をのせ、小ねぎを散らす。好みでパクチー、ミントの葉をのせ、こしょうをふり、レモンを絞る。

8. フォー(ライスヌードル)のおすすめ商品

ライスヌードル(国産米)

国産米粉100%使用のライスヌードル。5年の開発期間の末、生麺での商品化に成功しました。乾麺にはない、なめらかで優しい食感をお楽しみいただけます。グルテンフリーで消化にもよく、小麦アレルギーの方も安心してお召し上がりいただけます。平麺なので、スープを使ったお料理におすすめです。

商品価格:1,400円
商品内容:ライスヌードル:4玉

ライスヌードル