麺の読み物
NOODLE NOTE
【知らないと恥ずかしい!?】パスタとスパゲッティの違いを教えます!
2022.4.27私たちが好きなミートソースやナポリタンはスパゲッティという言葉を用いてきましたが、最近はパスタと呼ぶ人が増えているような気がします。
「ラザニア」や「ペンネ」という言葉をコンビニで見かけるようになり、イタリアの食材が日本でだいぶ増えてきたと思います。
実は、「パスタ」という言葉を用いている人は何の気なしに使っているだけで、本当に意味を知っている人は少ないのではないでしょうか?
本記事では、「パスタ」と「スパゲッティ」の言葉の意味を説明し、その違いを理解することを目的としています。
1 「パスタ」を使う人が増えてきた
出典:googleトレンドデータ「パスタ スパゲッティ」
これはパスタとスパゲッティにおける2004年~現在までのGoogle検索トレンドデータです。
2004年から年々「パスタ」の検索ボリュームは増え、「スパゲッティ」とは圧倒的な差がついていることがわかります。
2 パスタはイタリア語で「麺食品」の総称
2-1 パスタの語源は「振る」「揺すぶる」
「振る」「揺すぶる」を意味する印欧祖語の「*qwēt-(*kwet-)」に由来します。ラテン語に入って「pasta」になりましたが、「小麦粉を練ったもの」という意味での使用は、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語に入ってからになります。
2-2 原料は小麦粉、塩、鶏卵、水など
イタリア料理では小麦粉を練って料理した食べ物はすべてパスタと呼んでいます。つまり、小麦粉であることが重要なのです。
2-3 イタリアにはパスタの種類が650種類以上ある
ラビオリ、マカロニ、フェットチーネ(タリアテッレ)、ペンネ、リングイネといったこれらはすべてパスタです。
パスタの違いは主に形状の違いで650種類以上あると言われています。
2-4 ロングパスタ
代表的なロングパスタをご紹介します。
2-4-1 スパゲティ
直径1.4~1.9mm前後、長さ25cm前後の円柱状のロングパスタ。
太いタイプのスパゲッティは濃厚なソースによく合い、細いタイプのスパゲッティは軽いソースで調理して食べるのに適しています。
2-4-2 フィットチーネ(タリアッテレ)
めんの幅が5~10mm前後の平めん状のロングパスタ。イタリアでは、古くローマ時代から食べられています。クリームソースとの相性が非常によいことで知られています。
2-4-3 リングイネ
麺の短径1mm、長径3mmの楕円形で、長さは26cmのパスタ。味のしっかりしたソースと相性がよいとされています。
2-4-4 ヴェルミチェッリ(バーミセリー)
直径1.0~1.2mm前後のごく細いタイプの円柱状ロングパスタ。
軽いソースとの相性がよいパスタです。
2-4-5 カッペリーニ
パスタの製造元によって規格は異なります。おおよそ直径1.3mmで日本のそうめん並みに細いのが特徴です。オイルとの相性が悪く、主に冷製パスタに利用されています。
2-5 ショートパスタ
代表的なショートパスタをいくつかご紹介します。
2-5-1 ペンネ
円筒状のショートパスタの両端をペン先のように斜めにカットしたショートパスタ。両端が斜めにカットされていることにより、ソースが筒の中に入り安く味がしみこみやすいのが特徴です。
2-5-2 マカロニ
穴が空いた円筒状で直径2~5mm、円周部の肉厚1mm前後のショートパスタ。
日本で最も人気があるショートパスタです。サラダやグラタンにの具材として用いられ、様々なソースに合います。
2-5-3 ツイスト
縄状によられた形状のショートパスタ。
サラダで調理されることが多いパスタです。
2-5-4 シェル
貝の形をしたショートパスタ。
表面に筋が入り、幅10~20mmのものが一般的です。大型のものは詰め物をして調理することもできます。
3 スパゲッティはパスタの一種
3-1 スパゲッティとは長さが25㎝程度、太さが2㎜程度のパスタ
パスタは小麦粉で作られた様々な形状の麺食品の食品の総称で650種類以上あり、スパゲティはパスタの中の一種なのです。
3-2 スパゲッティにも種類がある
太さにより名称が異なります。代表的なスパゲッティは以下の通りです。
3-1-1 スパゲッティ(spaghetti)
太さが2mm程度のパスタ。使い勝手が良く、どんなソースにも合うのが特徴です。
3-1-2 スパゲットーニ(spaghettoni)
2mmより太いパスタ。
3-1-3 スパゲッティーニ(spaghettini)
太さが1.6mm~1.7mmのパスタ。オイル系のソースに合います。
3-1-4 フェデリーニ(fedelini)
1.4mm~1.5mmのパスタ。
3-1-5 カッペリーニ
製造元で規格が異なるが、概ね1.3mm。1.1mmのものもある。
4 パスタの歴史
4-1 パスタが日本に初めて登場したのは明治初期
当時はそうめんの様な細い麺をマカロニとして紹介されていました。
4-2 1940年代にナポリタンが登場
ホテルニューグランド第4代総料理長の高橋清一氏は、ナポリタンは第2代総料理長の入江茂忠氏が戦後に考案したという説が有力です。
横浜市野毛の洋食レストラン「センターグリル」は私たちになじみのある「ケチャップナポリタン」の発祥とみる向きもあります。
4-3 1960年代に国産パスタが普及
日本製粉が「オーマイブランド」、日清製粉が「マ・ マーマカロニ(当時、日本マカロニ)」の販売を始め、家庭料理にパスタが浸透していきました。
4-4 1980年代後期~1990年代に「イタ飯」「ティラミス」ブームが起こる
バブル時代の後期になりますが、その頃「イタ飯」を食べに行くことがかっこよいとされ、ブームになりました。同時期に生パスタ認知されるようになり、新しい食感を与え、新しい選択肢が増えました。
4-5 パスタの呼称が増えたのは1990年代
スパゲッティがマカロニと認識されるところから始まり、1960年代に国産メーカーが家庭向けパスタの販売を始め、私たちの家庭に浸透してきましたが、バブルになりイタ飯ブームが沸き起こったことで、次第にパスタという言葉が多様されるようになってきたと考えられます。
5 まとめ
「パスタ」と「スパゲッティ」の違いは、「スパゲッティ」は「パスタ」の1種であることがわかりました。
別物ではなかったのですね。
検索ボリュームからわかるように「スパゲッティ」の市民権が失われるつつありますが、私はまだ「スパゲッティ」が食べたいと言います。
皆さんはいかがでしょうか。
はしづめ製麺
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独自の真空押出製法で作り上げた、本場イタリア式製法の生パスタ。
選び抜いたデュラム小麦、塩、水、卵をシンプルに練り上げることで、モチモチ、シコシコした食感に仕上げました。
ソースに絡みやすく、一度食べたら何度も食べたくなる美味しさです。